【渓流釣りの安全対策】自然リスクとその回避法を徹底解説!

登山 トラウト

渓流釣りは、美しい自然に囲まれながら癒しのひとときを過ごせる素晴らしいアウトドア体験です。しかし、自然の中では予期せぬリスクも伴います。安全に楽しむためには、急な天候変化や足場の悪さへの備えが欠かせません。今回は、渓流釣りに潜むリスクとその回避方法について、釣りと登山が大好きな著者が詳しく解説します!

豪雨による増水リスク

渓流は豪雨時、短時間で水位が急上昇することがあり、生命を脅かす危険も含まれています。増水が始まると流れが速くなり、足を取られてしまうことや、谷間で孤立してしまう危険も。出発前に天気予報や河川情報を確認し、大雨や雷雨が予想される日は釣行を控えましょう。釣り中も周囲の水位や流れの変化に注意を払い、特に深い谷間では少しでも水位が上がってきたらすぐに脱出することが大切です。著者も深い谷間にいる際、上流で雷雨が起こり、みるみる増水して危ない思いをしました。

水流による転倒防止

渓流の水流は、足場が安定していてもバランスを崩しやすくなります。特に強い流れの中に立ち入ると、一瞬で足を取られて流されることも。深さを確認し、浅瀬でも腰より深い場所には注意しましょう。流れが速い場所では無理せず、膝より深くなる場合は迂回することが基本です。

岩苔のスリップ事故

渓流の岩場は苔が生えやすく、雨や湿気で滑りやすくなります。滑りやすい岩で足を踏み外すと骨折などの怪我につながるため、滑りにくい靴(フェルトソール)を履き、歩く際は足場を慎重に確認しましょう。無理に飛び移るのは避け、ゆっくり歩くことでリスクを減らせます。雨上がりや湿気の多い日には特に注意です。

渓流

浮石による転倒

渓流には固定されていない「浮石」が多くあり、これが転倒の原因になります。一見安定しているように見えても、踏んだ瞬間に動くことがあるので、石が動かないか確認しながら慎重に歩くことが大切です。

岩越え・高巻き時の注意

釣りポイントにたどり着くために、岩越えや斜面登り(高巻き)をする場面もありますが、無理に岩や傾斜を登るのは危険です。掴んだ枝が折れてバランスを崩すこともあるので、枝がしっかりしているかを確認し、両手をフリーにして3点支持にて登りましょう。また、少しでも危ないと思ったら、ルートを再度考えてみましょう。

岩の上での落下事故を防ぐ

渓流での移動中は、大きな岩の上を歩く場面も多くありますが、ここで落下してしまうと大けがや死亡のリスクが高まります。移動の際はできるだけ低い場所を歩くのが鉄則です。大きな岩の上を歩くくらいなら、水深の浅いところを選んで歩きましょう。水の中を歩くと魚が逃げるかもと気になるかもしれませんが、岩の上に上がった時点で魚に見つかる可能性も高いので、結果はほとんど同じです。無理せず、余裕を持ってゆっくりと安全な動きを心がけましょう

急な冷え込みと低体温症

渓流は山間部に位置することが多く、気温が急に下がることがよくあります。特に雨が降ると体温が奪われ、低体温症のリスクが高まります。低体温症にかかると判断力が低下し、帰るのが難しくなることも。防寒具やレインウェア、速乾素材の服を準備し、寒く感じたら無理せず釣りを中断し、引き返すことが安全です。

登山

渓流での道迷い対策

渓流は道が不明確なエリアが多く、思った以上に道迷いが起こりやすい場所です。等高線が記された地図やGPS機器を携帯し、釣行中も常に現在地を把握するようにしましょう。また、目印をつけたり、方向感覚が狂いやすい谷間では慎重な行動が求められます。見知らぬエリアでは、無理に探索せず、早めに引き返す判断も大切です。さらに、谷が深かったり天候が悪いとGPSが動作しないこともあるため、普段からコンパスを使うのもおすすめです。高度計と併用すれば、より位置を把握しやすくなります

番外編:雪や泥による車のスタック

雪道や泥の多い山道は、渓流釣りの帰り道で意外と車がスタックしやすい場所です。四輪駆動やスタッドレスタイヤを使用するのはもちろん、必要に応じてスコップやチェーン、砂などを準備しておくと安心です。また、駐車する際には地面が硬く、なるべく舗装された場所を選ぶとより安全です。悪路に備えた準備をしておくことで、万が一のトラブルにも対応しやすくなります。四駆でも、大型車は雪道で傾斜が急だと動けなくなることがあるため、雪が深い場合は安全な場所に車を停め、歩いて移動することも検討しましょう。実際、私の父も以前、日産サファリで立ち往生してジムニーに牽引してもらったことがありましたし、今年の春もジムニーがフォレスターを引っ張り出している場面を見かけました。

渓流釣りでは、自然の美しさと厳しさの両方を体感できます。安全に楽しむためには、しっかりとした準備と危機意識が欠かせません。単独で渓流釣りに行く際には、家族に計画地図を渡したり、「compass」というサイトを利用して登山届を提出しておくことで安全性が高まります。これらのポイントを参考に、自然の中での釣りを安全に楽しんでください

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